
糖尿病での間食をする際の注意点の解説
糖尿病は自覚症状がほとんどない生活習慣病の一つで、普段の食生活や不規則な生活など様々な要因によって引き起こされる疾患です。
食事内容の急激な欧米化に伴い、高脂質なものをたくさん食べるようになったことや、自動車や携帯電話の急速な普及により、運動量が減少したことも大きな理由だと言えるでしょう。
糖尿病の治療においては、食生活の管理ということがとても大切になってきます。しかし、今まで好きなものを好きなだけ食べていた方にとってはとても厳しいものに感じられるかもしれません。糖尿病であっても間食を摂ったり、楽しく食事の時間を過ごすことは可能なのかと不安に感じておられる方もいらっしゃるでしょう。この記事は糖尿病の方も安心して摂れる間食について解説いたします。
糖尿病とは
糖尿病とはすい臓から分泌されるインスリンの働きが十分でないため、ブドウ糖が有効に使われず、血糖値が高くなっている状態のことを指します。血糖値が高い状態を放置しておくと、全身に様々な悪い影響が出てくるようになります。自覚症状である頻尿や多尿、のどの渇きや手足のしびれなどを自覚してもなお放置すれば、手足の壊疽、糖尿病網膜症による失明、糖尿病腎症など重篤な合併症を発症しかねません。
糖尿病は4つの種類に分類されます。
1つ目はインスリンを作るすい臓の細胞が何らかの原因によって壊され、インスリンの分泌がされなくなる1型糖尿病。子どもや若年層に多いタイプの糖尿病です。
次に遺伝的な体質や過食、運動不足や肥満、ストレスなどの生活習慣や加齢といった要因によりインスリンの分泌が少なくなったり働きが悪くなったりして起こる2型糖尿病があります。糖尿病ではこの型の比率が最も多く、主に中年以降に見られることが多いですが、最近は若年層の発症も増加していると言われています。
3つ目は特定の原因によるその他の糖尿病。遺伝子の異常やほかの病気や薬剤によって起こるものです。
4つ目は妊娠糖尿病。妊娠中に初めて発症した糖尿病には至っていない糖代謝異常のことを言います。
このように、糖尿病は多くの世代に起こり得る疾患であり、発症を防ぐためには生活習慣を見直すこともとても大切だと言えます。
糖尿病の際の間食について
糖尿病だからと言って、これを食べるとすぐに症状が悪化する、というものや、これだけは絶対に食べてはいけない、というものはありません。
もちろん朝昼晩の3食のほかに間食を摂ることも可能です。しかし、糖尿病を悪化させないためには血糖値をコントロールすることがとても重要になってきますので、好きなものを好きなだけ食べることはとても危険な行為と言えます。間食をする場合は、かかりつけの主治医と相談の上、適量を慎重に摂取することがおすすめです。
間食での注意点
糖尿病の方が間食で摂っても良い糖質の目安は10g以下です。おせんべい1枚(10g)当たりの糖質が約10gになります。市販されている糖質制限の方用のスイーツなどには、糖質を10g以下に抑えながらもプリンや菓子パンなど様々な種類がありますので、活用してみるのも良いかもしれません。
テレビを見ながら食べたり、一緒に食べている人と同じだけの量を食べることは、ついうっかり食べ過ぎてしまうという事態を招きます。自分の食べている量を意識しながら少しずつ、ゆっくりと摂取しましょう。もし食べ過ぎてしまった場合は夕食のご飯の量を減らすなど全体のバランスをとることが大切です。
間食を食べる時間帯にも注意が必要です。間食は活動量の多い日中に食べることが望ましいと言われています。間食後は軽い運動や買い物に出かけるなど、少しでも動くことが大切です。また、食べるタイミングにも気を付けましょう。昼食と夕食の間の15時くらいに間食すると、昼食によって上がった血糖値が下がりかけたタイミングで間食、(血糖値が再び上昇)そして間食で上がった血糖値が下がりかけたタイミングで夕食(再びの上昇)、となるため、血糖値の乱高下につながってしまいます。食後すぐのタイミングで食事の一部として間食を食べることにより、血糖値の乱高下を防ぐことができます。食後といっても夕食後は活動量が減りますので間食をするのは避けてください。
糖尿病の方におすすめの間食
糖尿病の方でも特に食べてはいけないものはないと前述しましたが、高糖質、高脂質なものはやはり食べるときに糖質の含有量を確認し、1日の目安量をオーバーしないように細心の注意を払うことが必要です。しかし、糖尿病の方でも安心して食べることのできるおすすめの間食もいくつかありますので解説いたします。
キシリトールガムやノンカロリー飴
キシリトールは虫歯予防効果が実証されている天然の甘味料です。吸収速度が遅いため血糖値の急上昇がなく、代謝のためにインスリンを必要としないので、糖尿病の方が摂取しても安心だと言われています。また、ガムをよく噛むことにより満腹中枢を刺激し、食欲を抑える効果もあるため、糖尿病の際の食事療法や肥満対策にも役立つことがわかっています。
また、ラカントなどの甘味料が使われているノンカロリー飴も糖質を気にせずなめることができますのでおすすめです。しかし注意していただきたいのがノンシュガーという表記です。この場合のシュガーとは「糖類」のことを指しています。糖類とは糖質の一部のことで、糖類がゼロだったとしても糖類に含まれない「糖質の一部」が入っている可能性があるのです。飴を買うときには栄養表記をよく確認して、糖質ゼロのものを選んでください。
こんにゃくゼリーやところてん
こんにゃくゼリーやところてんに含まれる水溶性食物繊維には、糖質の吸収を抑え、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。また、食物繊維にはおなかの調子を整え、脂肪を体内にため込むのを防ぐ効果もあるため、肥満の予防にもなります。しかしこんにゃくゼリーには糖質が含まれているものもありますので、栄養表記を確認の上、ゼロカロリーのものを選ぶことが大切です。また、この二つはともにゆっくりと消化されるため、腹持ちが良く、食べると満足感が得られるため、追加で間食することが避けられるのも利点だと言えるでしょう。ところてんには甘い黒蜜よりもお酢と醤油のみの二杯酢をかけて食べることをおすすめします。
野菜や果物
糖尿病の方の間食としては、野菜や果物も比較的取り入れやすく適しています。野菜を間食にするというと、食べにくいと感じる方もおられるかもしれません。そんな時はノンフライの野菜チップスだと美味しく食べることができます。塩がかかっていないものが良いでしょう。ただし、サツマイモやにんじん、カボチャなどは野菜の中でも高糖質なもののため食べるとかえって血糖を上げてしまいます。レンコンチップスやゴボウチップスなどは食物繊維も豊富ですのでおすすめです。
また、ナッツ類もほかの食品と比べて糖質量が少なく、糖尿病の方の間食としては優秀な食材です。噛み応えもあるため満足感が得やすいのもナッツ類の良いところです。しかし、カロリーが高いので、アーモンドなら15粒程度、ピーナッツなら12粒程度、クルミなら8粒程度を目安にしてください。また、食塩不使用の素焼きのものを選ぶことも大切です。
果物は甘く糖質が多いように感じますが、適量を取り入れる場合には問題ありません。1日80kcalを目安に食後に食べるのが良いとされています。なかでもおすすめなのがキウイフルーツ。1.5個(約150g)程度なら問題なく食べることができます。体の調子を整えるビタミンやミネラルが凝縮されており、糖尿病の合併症や重症化予防にも役立つので、どんなフルーツを摂ろうか迷ったときはキウイフルーツを選んでみてください。バナナなら1日1本、りんごなら1日半分、ミカンなら1日2個程度を目安にしましょう。
脂肪ゼロヨーグルト
ヨーグルトなどの乳製品を摂取すると2型糖尿病や肥満、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病のリスクを低減することが、カナダのマクマスター大学などの研究グループによる21ヵ国35〜70歳の男女を対象にした調査により明らかになっています。
また、ヨーグルトに含まれるホエイプロテインというタンパク質は、小腸から分泌されるインクレチンというホルモンの分泌を刺激します。インクレチンは、すい臓からのインスリンの分泌をスムーズにする働きがあるので、結果として血糖値の上昇を抑えられるのです。
加糖のヨーグルトは、糖質、脂質が高く、糖尿病の方には向いていません。プレーンの無糖タイプ、脂質ゼロのヨーグルトは理想的な間食と言えますので、ぜひ食後のデザートとして摂ることをおすすめします。
まとめ
糖尿病になると毎日の食習慣を見直し、血糖値をコントロールしていくことが大切になります。しかし、いきなり何もかもを制限してしまうとストレスが溜まってしまい、かえって心身に悪影響を及ぼしてしまうこともあります。糖尿病であっても、ストレス解消やちょっとしたリフレッシュのために間食をするのは悪いことではありません。間食に関しては主治医とも相談し、適切な量を指示してもらうのが良いでしょう。1日に摂っても良い量の糖質を自覚し、脂質や糖質の少ない間食を摂ることによって、毎日の食事時間を楽しく健康的なものにしていきましょう。
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