タンパク質ってどんなもの?役割や効果的な摂取方法を解説
三大栄養素の1つであるタンパク質。人間が生きる上で必要な栄養素であることはもちろんですが、タンパク質を多く含む食事やプロテインサプリを使用した美容活動やダイエット、筋トレなど、近年では特に注目を集めています。ここではタンパク質の役割や摂取量の目安、タンパク質を多く含む食べ物、一緒に摂取すると効果的な栄養素などについて紹介します。
タンパク質の役割
タンパク質は生命の根底を作る最も大切な栄養素の1つです。
人間の体は約7割を水分で占めていますが、その次に多いのがタンパク質です。タンパク質はアミノ酸が多数結合した高分子化合物で、アミノ酸に分解され、吸収された後にまた体に必要なタンパク質へと変化します。
筋肉や骨、血液を作るタンパク質、肌や髪、爪、臓器など体の中の重要な部分をつくるタンパク質、基礎代謝や免疫力を上げるタンパク質、体を健康に維持するタンパク質と、実に約3万~10万種のタンパク質へと変化し、体の各所に働きかけてくれます。また、酵素やホルモンの材料となったり、飢餓状態にある場合にはエネルギー源へと変化したりします。
タンパク質の種類
タンパク質にはかなり多くの種類がありますが、大きく分けるとホエイ・ガセイン・卵白・大豆タンパク・小麦タンパクの5つに分けることができます。
そのうちのホエイ・ガセリン・卵白が動物性タンパク質と呼ばれており、必須アミノ酸を含んでいます。
もともとアミノ酸はタンパク質を合成するのに必要なものですが、アミノ酸自体は他の栄養素から自力で生成可能です。しかし9種からなる必須アミノ酸だけは自力で生成することが不可能なため、食事から摂取する必要があるのです。
一方植物性タンパク質と呼ばれる大豆タンパクや小麦タンパクでは必須アミノ酸を全て賄うことができないため、それだけで健康を維持することはできません。ただ、油脂をほとんど含んでいないタンパク質であるため、ダイエット中など低脂肪・低カロリーでタンパク質を摂取したい場合には最適です。
タンパク質の1日の摂取量
1日に必要なタンパク質の摂取量は年齢や性別、健康状態によって大きく変化します。
厚生労働省の日本の食事摂取基準によると、一般成人男性であれば60g、成人女性は50gとされています。
この数値は年齢や健康状態、運動量などによって変わるので注意しましょう。
タンパク質を取り過ぎるとどうなる?
体が吸収できるタンパク質の量は限りがあるため、タンパク質を取り過ぎると脂肪として体に蓄積してしまったり、腎機能などに影響が出てくる可能性があります。
現段階ではタンパク質の過剰摂取による健康被害の報告は目立ってないようですが、1日の摂取量が35%エネルギーを超えてしまうと腎機能を低下させてしまう可能性があるので注意が必要です。
タンパク質が不足するとどうなる?
タンパク質が不足すると、体の免疫力が下がり様々な病気に掛かりやすくなっていまいます。また、筋力の低下も懸念されます。
子供の場合には成長不良にも繋がるので特に注意が必要です。
タンパク質を多く含む食べ物
タンパク質の質を評価するものの一つにアミノ酸スコアというものがあります。アミノ酸スコアとは、タンパク質の量と9種の必須アミノ酸とのバランスの善し悪しを数字で表した物です。タンパク質を多く含む食べ物と言えば赤身肉や魚、卵などが思い浮かぶかと思いますが、具体的にはどんな食材にどのようなタンパク質が含まれているのか、タンパク質量やアミノ酸スコアとともに具体的にご紹介します。
肉類
肉類は9種類の必須アミノ酸をバランス良く含んだ良質なタンパク源です。
肉類に多く含まれるメチオニンやタウリンなどの含硫アミノ酸は血圧降下作用があります。また、タウリンはコレステロールを排出する作用もあり、動脈硬化の予防にもなります。また、動物性タンパク質の特徴である免疫力の向上や抗疲労作用も期待できます。
調理することによってタンパク質が失われることもほとんどなく、体内での吸収率も97%と非常に優れた食材です。ただ、肉類にはタンパク質と同時に脂質も多く含まれていることが多いため、できる限り脂質の少ないものを選択するようにしましょう。
牛肉
牛肉はタンパク質量が豊富で質も良いのが特徴です。
牛肉に含まれるタンパク質には、運動中の筋疲労を抑えることで運動パフォーマンスの向上させる効果が期待できます。また、牛肉のアミノ酸スコアは100と最も高い数値です。
種類や部位によって含まれるタンパク質の量が変わり、特に脂身のない赤身肉に多く含まれており、国産肉と輸入肉で含有量が変わります。100gあたりのタンパク質量は和牛もも肉(赤身)や和牛ヒレ肉で20g、和牛サーロインで19gです。
鶏肉
鶏肉のアミノ酸スコアも100と最も高い数値です。中でも鶏むね肉に最も多く含まれ、100gあたりのタンパク質量は鶏むね肉や鶏ささみが23gと多く、次いで鶏もも肉(皮なし)で19gです。
豚肉
豚肉のアミノ酸スコアも100と最も高い数値です。中でもロースやヒレ肉に最も多く含まれ、100gあたりのタンパク質量は豚ロース肉(赤身)や豚ヒレ肉(赤身)で23g、豚もも肉(赤身)で21gです。
魚類
肉類と同様に多くの魚類がアミノ酸スコア100の良質なタンパク質が含まれています。魚によって含まれるタンパク質の種類が大きく変わり、肉類に比べ気質タンパク質が少ないのも特徴です。
白身魚
白身魚は高タンパクでコラーゲンを多く含み、脂質が少ないのが特徴です。
鮭はタンパク質に加えビタミンB群を全て含むため、トレーニング中などには最適な食材です。100gあたり22gのタンパク質を含んでいて、白身魚の中ではトップクラスを誇ります。
鯛もまたアミノ酸のタウリンが豊富でトレーニング中に適した食材で、100gあたり20gのタンパク質を含んでいます。
赤身魚
赤身魚は高タンパクで高脂肪ですが、多価不飽和脂肪酸を多く含む良質な脂で旨みが強いのが特徴です。
鯵は特に必須アミノ酸の量が多く、とてもバランスが良いタンパク源で100gあたり19gのタンパク質が含まれています。
鯖も高タンパクの食材ですが種類によって脂質の量が大きく変わるので、脂質量を抑えたい場合はごまさばを選択すると良いでしょう。ごまさばには100gあたり23gのタンパク質が含まれています。
もっともタンパク質の含有量が多いのがまぐろ赤身で、100gあたり26gのタンパク質が含まれています。
その他
たこ・いか・えびもまた多くタンパク質を摂取できる食材で、特にたこやいかにはアミノ酸のタウリンが豊富に含まれています。タンパク質含有量はブラックタイガーで100gあたり18g、するめいかで8g。まだこで16gです。
また、あさりやしじみに含まれるタンパク質は少なめではありますが、あさりにであればヘム鉄、しじみであればアミノ酸のオルニチンなど微量栄養素を取り入れるための手段として摂取すると効果的です。
卵
卵は動物性タンパク質で、アミノ酸スコアもまた100と最高数値です。卵は調理方法が多種多様で様々な食材と組み合わせやすいため、他の食品と同時に摂取してアミノ酸スコアを上昇させるのに適しています。ただし、卵はコレステロールも含まれているので大量摂取は推奨されておらず、1日1個程度にとどめておく方が無難でしょう。
全卵には100gあたり12gのタンパク質が含まれています。
乳製品
乳製品にはガセインやホエイプロテインというタンパク質が多く含まれています。
例えば牛乳に含まれるタンパク質の実に80%を占めるガセインには、体内でのカルシウム吸収を助ける作用や神経の興奮を静める作用、免疫力を上昇させ病原菌の増殖を抑える働きがあります。
ホエイプロテインは体内への吸収が早いタンパク質で、運動後に摂取することで筋肉合成を高める作用があります。
また、免疫力を高め骨を強くするラクトフェリンというタンパク質も含まれています。
特にタンパク質量の多いプロセスチーズであれば100gあたり23g、簡単に摂取できる牛乳では100gあたり3g、ヨーグルトでは100gあたり4gのタンパク質が含まれています。
大豆製品
大豆は「畑の肉」とも言われ、植物性食品の中ではタンパク質を多く含んでいます。また、脂質をほとんど取ることなくタンパク質を摂取できるという点においても非常に優れていた食材です。アミノ酸スコアも最高値の100で、消化吸収率も非常に高いことがわかっています。
国産大豆(乾燥)であれば100g中33g、木綿豆腐では100g中7g、納豆では100gあたり17gのタンパク質が含まれています。
プロテイン
プロテインは手軽にタンパク質を摂取できるサプリメントですが、メリットもデメリットもあります。
メリットは脂質をとらずにタンパク質を摂取できることや、タンパク質量が明確であること、そして何より手軽に摂取できると言う点です。
デメリットは商品によって糖分や添加物などが加えられていて不要な物まで摂取してしまう点と、腎機能の異常など体に問題を抱えている場合には自己判断での摂取には注意が必要になるという点です。
以前はプロテインというと運動を激しく行うスポーツ選手や筋肉を付けたいボディービルダーなど、使用する人が限られていましたが、近年ではプロテインの種類や形状、フレーバー等も増え、コンビニやスーパー、ドラッグストアなどでも手軽に手に入れることができるようになり、いまや老若男女問わず健康維持や美容の一環でプロテインを摂取する人が増加しています。
プロテインをタンパク質補給に使用する際は、メリットデメリットを理解した上で、食事からのタンパク質摂取を補助する形で上手に活用すると良いでしょう。
タンパク質を効率的にとるために
先で述べたとおり、タンパク質には様々な役割があり必要不可欠な栄養素ですが、ただタンパク質だけを摂取すれば良いというわけではありません。摂取したタンパク質を体内で効率よく働かせるためには、摂取の仕方や一緒に摂取すべき栄養素に留意する必要があります。
ビタミンB群
タンパク質の代謝にはビタミンB群が不可欠です。ビタミンB群が不足してしまうと、タンパク質を摂取しても体内でうまく働くことが出来ません。
特に関わりが深くタンパク質の合成・分解に不可欠なのがビタミンB6で、タンパク質を多く摂取している人はその分ビタミンB6の必要量も増加します。
ビタミンB6はマグロやカツオなどの赤身魚や豚ヒレ肉、鶏ささみ、バナナ、さつまいも、にんにく、ピスタチオなどに多く含まれています。ビタミンB6は水溶性ビタミンであるため調理をすることで栄養素を損失するため、そのままで摂取できるものやサプリメントで補うのもよいでしょう。
ビタミンC
ビタミンCはタンパク質を摂取した後、体内でコラーゲンを生成するサポートをしてくれます。コラーゲンは繊維状のタンパク質で、皮膚・血管・軟骨などに存在し、細胞と細胞を繋げる役割を果たします。
ビタミンCは野菜や果物に多く含まれ、特に赤ピーマンや黄ピーマン、ブロッコリーやゴールドキウイフルーツなどに多く含まれています。ビタミンCもまた水溶性ビタミンのため、ゆでると煮汁に溶け出し損失してしまいます。また熱にも弱い性質も持ちます。そのため熱を加える際は接する時間をできる限り短くすることや、煮汁ごと摂取できるスープなどで摂取することで効率よく摂取することが可能となります。
一方さつまいもやじゃがいもなどのビタミンCがデンプンに包まれているような食物の場合は比較的熱に強い傾向にあります。
適度な運動
タンパク質を効率よくとるためには適度な運動が大切です。
激しく運動する人の場合タンパク質の分解が促進されるため食品からの摂取量を増やす必要がありますが、運動が不足している人においてもタンパク質の利用効率が低下することで逆に必要量が増加する傾向にあります。
そのため成人はもちろん、とくに成長期には適度な運動とともにタンパク質を上手に摂取する必要があります。
まとめ
タンパク質は人間の体を維持する上で重要な栄養素ですが、摂取する際には必要な量をより体に吸収されやすい形で摂取することが何よりも大切です。
また、食品それぞれによって含まれるタンパク質の種類や働きも大きく変わるため、様々な種類のタンパク質を、調理の方法や摂取のタイミングにも留意しながらバランス良く摂取する必要があります。
もちろん忙しい人はプロテインなどのサプリの併用も有効的ですが、できる限り食事を通して上質なタンパク質をしっかりと摂取し、食を愉しみながら健やかな生活を送る手助けをして貰いましょう。
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