コレステロールとお茶の関係 カテキンが持つ効能とは
最近では、さまざまな緑茶の健康効果が注目されています。なかでも、緑茶に含まれる成分であるカテキンと、コレステロールの関係は注目すべき点でしょう。緑茶に含まれるカテキンは、コレステロールの吸収を抑制し、排出を促すといわれています。コレステロールが気になる方にとっては、コレステロールを抑制してくれる、緑茶を飲む習慣をつけることは、健康を維持するために大切だと思います。そこで、コレステロールの上昇を抑えるための、緑茶の効果について解説いたします。
そもそもコレステロールとは
コレステロールは、人間の体に存在する脂質の一種です。肝臓で作られたコレステロールは、血液を通して全身に運ばれ、人間の体を作る細胞膜、体の働きを調整するホルモンや、脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸を作る材料となるため、必要不可欠な物質です。
コレステロールはLDLコレステロールと、HDLコレステロールとに分けられます。
LDLコレステロールは、肝臓で作られたコレステロールを、血液を通して全身の細胞に運びます。増えすぎると血液中に蓄積され、脂質異常症から動脈硬化などの深刻な病気につながるので、悪玉コレステロールと呼ばれ、注意が必要です。一方、HDLコレステロールは、血管の余分なLDLコレステロールを回収して肝臓にもどします。さらにコレステロールを下げる働きがあることから、善玉コレステロールと呼ばれます。
健康な体を維持するためには、この二つのコレステロールのバランスを保つことが非常に重要です。
コレステロールとお茶の関係
コレステロールの上昇を抑えるためには、まず食事に気をつけることが大切ですが、お茶に含まれるカテキンには、コレステロールの上昇を抑える効果があるといわれています。ただし、緑茶でコレステロールの上昇を完全に抑えることはできないので、補助的にお茶を取り入れるのがよいでしょう。しかも、カテキンには、LDL（悪玉）コレステロールを減らす働きがありますが、HDL（善玉）コレステロールには影響を与えないという特性を持っているため、LDLコレステロールとHDLコレステロールのバランスを保つのに効果的です。
カテキンはポリフェノールの一種で、緑茶の渋味成分です。カテキンは「ガレート型」と「遊離型」の二つに分けることができ、「がレート型カテキン」だけが、食事で摂取した脂肪やコレステロールの吸収を抑え、体の外に排出する作用があります。「がレート型カテキン」はウーロン茶や紅茶などにも含まれていますが、特に緑茶には多く含まれているため、食事と併せて緑茶を取ることで、コレステロールをコントロールすることが期待できます。
緑茶は、食事に含まれるコレステロールだけでなく、油の吸収を助ける胆汁に含まれるコレステロールの吸収も抑えるため、コレステロールの上昇を抑えるためには、食事をとりながら緑茶をとることがおすすめです。
カテキンは70℃以上の高温のお湯に溶け出しやすい性質を持っています。渋味は強くなりますが、コレステロールを下げる効果を期待するなら、高温で入れたお茶を飲む方がよいでしょう。また、緑茶は、収穫時期によって、一番茶、二番茶、三番茶と分けられます。一般的には、お茶の品質は一番茶が最高級です。ただし、茶葉はより多くの日光を浴びると、よりたくさんのカテキンが生成されるので、日照時間が長い時期に育った二番茶と三番茶の方が、より多くのカテキンが含まれています。そのため、コレステロールを下げるためには、二番茶や三番茶を飲むと、より効果が期待できるでしょう。
カテキンはお湯に溶ける性質がありますが、お茶を淹れたあとの出がらしにも、たくさん残っています。出がらしを食べることによって、茶葉に含まれたカテキン、さらに取り入れることができます。おひたしや、ふりかけにすると食べやすいので、おすすめです。
この記事を書いたライター
シェアダイン編集部
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