
授乳中に控えたほうがいい食べ物と飲み物について解説
出産を終えると、多くのものは食べてもOKになります。
とはいえ授乳中は、母乳からお母さんの摂取した栄養が赤ちゃんへ伝わるので、良質な母乳を作るため、食べ物には気を遣いましょう。
特に、食べ物の中には、赤ちゃんの睡眠や成長を妨げてしまうものや、母乳の出を悪くしてしまうものもあるのでこれらの食品には注意が必要です。
この記事では、授乳中できれば避けた方がよい食品をご紹介します。
授乳中に控えたい食べ物
授乳中はほとんどのものを食べてOKですが、母乳の出を悪くしたり、赤ちゃんへ悪影響を及ぼしたりする食品もあり、これらはできれば控えた方がよい食品です。
ここでは、授乳中は控えた方がよい食べ物をご紹介します。
カフェイン
カフェインは、授乳中に控えた方がいいものの1つです。
お母さんのカフェインの摂取量が増えると、母乳を通じて赤ちゃんの脳にもカフェインの刺激が伝わって興奮状態になります。
その結果、赤ちゃんの寝つきが悪くなったり、ぐずりやすくなったりしてしまうのです。
実際に、1日にコーヒー10杯以上のカフェインを毎日摂取しているお母さんに授乳された赤ちゃんには、不眠やいらつきなどの症状が出たと報告されています。
特に早産時や小さい乳児は代謝が悪いので注意が必要です。
カフェインは煎茶やコーヒーなどに含まれているので、1日あたりに飲むカフェイン量は200mg以下に抑えましょう。
コーヒーで言えばカップ2杯程度です。
それ以上に飲みたい時は、カフェインの含まれていないデカフェなどを活用するのもよいでしょう。
また、お茶にもコーヒーほどではありませんが、カフェインを含むものもあります。
お茶をよく飲む方は、麦茶やルイボスティー、黒豆茶などのカフェインレスのものを活用してカフェインを摂りすぎないようにしましょう。
アルコール
授乳中には慢性的なアルコールの摂取は控えるようにしましょう。
お母さんが過剰にアルコール摂取すると、母乳を通じて赤ちゃんにもアルコールが摂りこまれてしまいます。
その結果傾眠や深い睡眠、成長障害などを引き起こすことがあるのです。
さらに、授乳中の飲酒は、母乳を作るオキシトシンというホルモンの働きが悪くなり、母乳量が減ってしまうこともあります。
授乳中は、できるだけアルコールの摂取は控えましょう。
しかし全く飲んではいけないのかというとそうではありません。
もし飲酒するときは、アルコールの摂取量を減らしたり、飲酒と授乳の時間を空けたりするなどの工夫をするようにしてください。
目安としては、ビール中瓶1本あたりに含まれるアルコールを分解するのに必要な時間は平均およそ3時間です。
ただしアルコールの分解能力は個人差がとても大きいので、アルコールを飲み慣れていない方や弱い方はそれ以上に時間を空けるようにしましょう。
心配な方や多めに飲んでしまったときにはミルクなどを活用してしっかり時間を空けるのもおすすめです。
授乳期間中は睡眠不足や慣れない子育てでストレスがたまりやすいので、嗜好品も上手に使ってストレスを溜めないようにしましょう。
油や砂糖を多く使った食べ物
授乳中には、生クリームやバターを使った油っぽい料理、砂糖をたくさん含まれたデザートの食べすぎにも注意が必要です。
脂肪分や糖分を多くとりすぎると、母乳がどろっとして乳腺が詰まりやすくなってしまいます。
乳腺が詰まってさらにそこにばい菌が入ってしまうと、乳腺炎を引き起こすこともあるのです。
脂肪はなるべく魚などから摂るようにしたり、デザートもヘルシーなものを選んだりするようにしましょう。
特に初めて出産された方は、乳腺が細く詰まりやすいので控えめにしましょう。
ただし糖分を控えるために人工甘味料を含んだデザートを食べるのは注意が必要です。
人工甘味料の1つであるアステルパームには、防腐剤などに利用されるホルムアルデヒドが含まれています。
このアステルパームが人体に影響がないことは確認されていますが、赤ちゃんに対する検証はされていません。
できれば控えた方がよいでしょう。
体を冷やす食べ物、飲料
身体を冷やす食べ物の摂りすぎは授乳中でなくても身体によくありませんが、特に授乳中には注意が必要です。
身体が冷えると血の巡りが悪くなり、母乳の出が悪くなってしまいます。
授乳中は、母乳で水分が出てしまうので、のどが乾きやすく、夏場は特に冷たい飲み物をたくさん飲みたくなってしまうと思いますが、常温もしくは温かくして飲むようにしましょう。
逆に母乳の出をセーブしたい時は、血の巡りが良すぎると母乳が出やすくなってしまうので、温かい飲み物は控えた方がよいでしょう。
また、塩分の多い食事も冷えの原因になります。
塩分は水分をため込みむくみを発生させ、結果血流を滞らせて身体を冷やしてしまうのです。
授乳中は塩分を控えめにして、出汁のうまみやハーブの香りなどを使った料理を楽しみましょう。