
授乳中のカフェインは控えたほうがいい?カフェインの解説
授乳中は、赤ちゃんは母乳から栄養を摂取します。
そのためお母さんが摂った方がいい栄養素も、たくさん摂るのは控えた方がよい栄養素もあります。
カフェインは、授乳中に控えた方がよいものの1つです。
この記事では、授乳中カフェインを控えた方がよい理由と、摂取量の上限目安を解説します。
授乳中にカフェインを取るべきでない理由
授乳期間中にカフェインを控えた方がいい理由は、過剰にカフェインを摂ると赤ちゃんの寝つきが悪くなったりぐずりやすくなったりする可能性があるからです。
実際に、1日にコーヒー10杯以上のカフェインを毎日摂る母親に授乳された赤ちゃんには、いらつきや寝つきが悪いなどの症状があったという例も報告されています。
カフェインは適量摂取すると、頭を冴えさせ眠気を冷ます効果があるとされています。
これは、カフェインが眠気をもたらす物質であるアデノシンの働きをブロックするためです。
しかし、過剰に摂取した場合は興奮状態になり、めまいや不安、不眠症を引き起こすことがあります。
授乳中は、赤ちゃんは母乳を介して栄養を摂ります。
カフェインも同様に、母乳を通して赤ちゃんに摂りこまれます。
通常の量なら問題ありませんが、大量に摂取してしまうと、赤ちゃんの脳がアデノシンの働きをブロックして興奮状態になり、睡眠がうまく摂れなくなってしまうのです。
コーヒーを1日に何杯も飲むという方は、授乳中のカフェイン摂取を控えめにした方がいいでしょう。
カフェインをとっていい量 目安
授乳中カフェインを大量に摂ると、赤ちゃんの睡眠を阻害する可能性がありますが、まったくカフェインをとってはいけないのかと言えばそうではありません。
欧州食品安全機関(EFSA)によれば、1日あたり200mg以下のカフェインであれば、授乳期間中に摂っても問題ないとされています。
つまり、1日2杯程度までのコーヒーであれば問題ないということです。
実際に1日5杯のコーヒーを飲むお母さんから授乳した生後3週間以降の乳児に調査した場合には興奮状態は見られなかったという結果も報告されています。
ただし、カフェインの影響は人によってばらつきがあるので、コーヒー1日2杯程度にとどめるのがよいでしょう。
カフェインは、コーヒー以外にも、お茶やエナジードリンクなどにも含まれています。
食品安全委員会による飲料に含まれるカフェインの量は次の通りです。
【飲料に含まれるカフェインの量(100mlあたり)】
- コーヒー 60mg
- 玉露 160mg
- 紅茶 30mg
- せん茶 20mg
- ウーロン茶 20mg
- エナジードリンク 32~300mg(商品による)
コーヒーはあまり飲まなくても、緑茶やウーロン茶をたくさん飲む人は、カフェイン摂取量が多くなっている可能性もあります。
カフェインを含む飲料を控えたい一方で、授乳期間中は母乳でも水分を使用して水分不足になりがちなので、水分補給はとても大切です。
カフェインが含まれていない麦茶やルイボスティー、コーヒーが好きな方はカフェインレスのデカフェなどを活用して水分をしっかり摂取するようにしましょう。
他にもそば茶やコーン茶、黒豆茶などもカフェインレスなので、好みのお茶を探してみましょう。