
妊娠時の高血圧にリンゴ酢は効果がある?
妊婦の血圧が妊娠20週から産後12週の間に正常値を上回る状態を「妊娠高血圧症候群」といいます。はっきりした原因は残念ながらわかっていません。重症化すると母胎のけいれん発作や脳出血、胎児の発育・機能不全などの合併症にもつながります。
この記事では妊婦に注意が必要な高血圧の原因と定義、および妊娠高血圧について解説いたします。また高血圧の予防と改善に効果的な食品とされる「りんご酢」も紹介いたします。
妊娠高血圧とは
妊娠高血圧はかつて「妊娠中毒症」とも言われた病気。妊娠前の血圧は正常か低めだった妊婦が妊娠20週以降に高血圧になることを言います。発症率は1割前後。原因は不明ですが、母体や胎盤、胎児に悪影響を及ぼす可能性が高く、注意が必要な病気です。
妊娠高血圧のリスク因子としては母胎の年齢が40歳以上であること、腎臓に疾患があること、糖尿病や肥満があげられます。また家族に高血圧患者がいたり、妊娠高血圧になったことがある人、双子など多胎妊娠、初産婦などの場合も注意が必要です。
妊娠高血圧を根本的に治す方法は残念ながらありません。治療は入院と安静が中心です。重度の高血圧には降圧薬を処方することもありますが、血圧が急激に下がると胎児に影響が及ぶため、投薬治療は慎重に行う必要があります。
りんご酢は効果ある?
「りんご酢ダイエット」ブームで人気のりんご酢には血圧を下げる効果もあります。りんご酢に含まれる酢酸を体内に摂取すると代謝によってアデノシンに変化。アデノシンは血管を拡張して血圧の上昇を抑える作用があります。
妊娠高血圧の投薬治療は、母体と胎児に副作用を及ぼす可能性を考慮して慎重に行わなければなりません。りんご酢の効果は降圧薬ほど強くはありませんが、副作用がなく健康効果も高いため、妊娠中の方も安心して摂取できます。