
高血圧の食事と高血圧の原因について解説
体内で血液が運ばれる際、血管の内側にかかる圧力を“血圧”といいます。
人間の体は心臓が収縮と拡張を繰り返すポンプのような働きをすることで全身に血液が送られる仕組みですが、血管が硬くなる、血管が細くなる、血がドロドロで流れが悪くなるなどといった原因によって血液が全身に届きにくくなり、心臓がより強い力で血液を送り出そうとすることで血管に必要以上の圧力がかかる状態が“高血圧”ということになります。
こちらでは、高血圧の原因と数値、血圧を上げる要因、食事で気を付けるポイント、血圧を下げる栄養素のカリウムとは、高血圧対策におすすめのレシピについてそれぞれ解説させていただきます。
高血圧は数々の大きな病気へのリスクが高まります。この記事を通して毎日の食生活を少しでも見直すことで、ご自身の体の改善へのきっかけになりましたら幸いです。
高血圧の原因と数値
高血圧の原因としてはこれらの点が考えられます。
- 塩分、糖分の過剰摂取
- 喫煙、過度な飲酒
- 食生活による肥満
- 睡眠不足、ストレス
血圧が高まることで血管が傷み、血流が悪くなることで血栓や動脈硬化の原因となります。血流が悪いと心臓は血液をより強く送り出そうとするため余計な負担がかかることとなり、その送り出した血液も上手く流れない悪循環のため、結果として脳梗塞、くも膜下出血、心筋梗塞といった大きな病気への原因になってしまいます。
血圧の正常値の目安は、上が140mmHg未満、下が90mmHg未満になります。
家庭ではリラックス状態のため、上135mmHg未満、下85mmHg未満となります。
上は心臓が収縮時、血液が送られる際の強い圧力の数値、下は心臓が拡張時、血液が戻ってくる際の血管壁にかかる圧力の数値です。上と下の数値の幅が大きいと血流が悪いことの目安となり、動脈硬化の疑いがあることから注意することが必要です。
血圧を上げる要因
前項目であげた高血圧の原因についてそれぞれ解説いたします。
塩分、糖分の過剰摂取
塩分(ナトリウム)を摂りすぎると血中のナトリウム濃度が上がります。元の濃度に薄めて戻すために水分を欲することで血液量が増え、結果として心臓に負担がかかり血圧が上昇します。糖分は過剰摂取すると砂糖水のように血液の粘度が増してしまうため、流れが悪くなることで血圧が高くなってしまいます。
喫煙、過度な飲酒
たばこのニコチンには急な心拍数の上昇や血管を収縮させてしまう性質があります。心臓の負担は増え、血管の収縮によって血流も悪くなります。飲酒によるアルコールは少量なら血圧を下げる効果があるものの、長時間摂取し続けることで血圧は上昇していきます。おつまみには塩分が多量に含まれるものも多いため、高血圧につながりやすい要因のひとつです。
食生活による肥満
過食によりナトリウムの摂取量が増加することで高血圧につながります。また、過食による糖分の過剰摂取から血中の糖分を下げる働きがあるインスリンが分泌されますが、これは同時にナトリウムの排出を妨げてしまう効果もあるので高血圧の要因になってしまいます。
一駅分歩く、エスカレーターを避け階段を選ぶなど、日頃から軽く汗ばむくらいの運動を心がけることで代謝が良くなり、筋肉がつくことで体脂肪の燃焼効果も期待できます。
睡眠不足、ストレス
睡眠不足は自律神経を乱すことから血圧を上昇させる要因のひとつです。日頃のストレスは交感神経を刺激することで血管が収縮、こちらも高血圧の要因となります。生活スケジュールにゆとりを持つこと、趣味などの好きなことをすることで心身をリラックスさせることは血圧を安定させることに効果があります。
食事で気を付けるポイント
高血圧の対策のためには塩分、糖分を控えた食生活を心がけることが必要です。
具体的には、カルシウム、カリウムが豊富な食材が理想になります。
カルシウムは不足すると骨から溶け出して血中に吸収されることとなり、カルシウムの性質により血管壁が収縮、血管がかたくなることで血流が悪くなり血圧が上昇してしまいます。カリウムには体内の余分な塩分(ナトリウム)を尿として排出する働きがあり、血圧を下げる効果が期待できます。
カルシウムは主に乳製品、大豆製品、海藻類などに。カリウムは芋類を中心とした野菜類、生の果実などに。それぞれ多く含まれているため、食事の中で積極的に取り入れていくことで高血圧を予防する働きが期待できます。
血圧を下げる栄養素のカリウムとは
前の項目にもある通り、体内の余分な塩分(ナトリウム)を体外へ排出する働きがあります。
芋類をはじめとする野菜類、バナナやメロンなどの果実類が代表的ですが、それ以外にも肉、魚、海藻類、乳製品などと多くの食品に含まれるため、通常の食生活の中で欠乏することは少ないとされています。冷凍や加熱で壊れることは少ない性質ですが、水溶性であるため茹でる、絞るなどの動作により溶け出て行ってしまう栄養素です。生野菜、生果物をそのまま食べるか、スープにして流れ出た栄養素ごと体内に摂取できるようにすると効率よくカリウムを摂取することが可能となります。
まとめ
高血圧とは“塩分、糖分を過剰摂取する食生活”や“喫煙、過度な飲酒、睡眠不足などといった生活習慣”によって血管が傷み、血流が悪くなることで心臓が必要以上の強い力で全身に血液を送っている状態です。流れが悪い中に多くの血が流れてくると血栓や血管の破裂につながり、脳梗塞、心筋梗塞、くも膜下出血といった大きな病気の原因になってしまいます。
高血圧には余分な塩分を体外に排出してくれるカリウムを多く含む食事を心がけることが効果的ですが、水溶性であるため調理法に注意することが必要となります。
毎日の中に血圧を下げるチャンスはあります。大きな病気にならないためにも高血圧を避ける生活を心がけましょう。
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